喜田啓史若手研究者支援基金について
本学医学部ご卒業生である喜田啓史氏が、「エネルギー」全般を対象に研究に取り組む優秀な若手研究者を支援するため、私財を寄贈されました。
このご寄付をもとに「喜田啓史若手研究者支援基金」を設立いたします。本支援基金では、エネルギー、環境、資源の研究分野で将来の大きな技術革新につながるシーズ創出を目指した若手研究者に対して助成を行います。
喜田啓史氏プロフィール

医業を辞して30年、90歳を少し過ぎ、才能ある若い人たちのために何かできることはないか
と考えておりました。阪大同窓会からのお知らせを見て、未来基金事務室にお電話したところ、
個人の寄付により「特定基金」を設立することができることを知り、「エネルギー」全般を対象に、
大阪大学が強みを有する分野から、優秀な若手研究者への助成をさせていただくことになりました。
このような基金を設置することができて大変喜んでおります。
1932年大阪生まれ。
1956年大阪大学医学部卒業
1961年大阪大学大学院医学系研究科修了
その後、大阪大学医学部文部教官助手、八尾市立病院眼科医長などを経て、
喜田眼科医院開業、1997年に閉業。
事業実施内容(令和7年度)
選考委員会にて、事業目的を基に研究内容や業績等を議論し、情報科学研究科の岡橋伸幸准教授(研究内容:代謝解析に基づく高効率バイオアルコール生産酵母の開発)が受賞されました。
【岡橋准教授の研究内容・本事業での支援の活用について】
環境にやさしい物質循環社会の実現に向けて、グリーンバイオテクノロジー分野では、微生物の代謝能力を活用して草木などの非可食バイオマスをバイオアルコールや化成品原料に変換する技術が盛んに研究されています。こうした技術を実用化するためには、さまざまな環境ストレスに強く、物質を効率よく大量に生産できる細胞を開発することが重要な課題となっており、岡橋伸幸准教授は、バイオエタノール生産に広く利用されている出芽酵母を研究対象とし、質量分析という高度な計測技術を用いて酵母の代謝を詳しく解析する研究を展開しています。
本事業の支援は、微生物培養や質量分析に必要な備品、試薬、データ解析リソースを拡充し、培養実験やデータ取得をより効率的に進めることに繋がりました。
【本事業にかかる成果】
・矢鍋 徹, 岡橋 伸幸, 飯田 順子, 松田 史生, リグノセルロース系増殖阻害物質添加下における酵母脂質の網羅的解析, 第77回日本生物工学会大会(2025/9/10-12 )
・谷口 赳夫, 岡橋 伸幸, Kahar Prihardi, 服部 考成, 荻野 千秋, 高橋 秀典, 松田 史生, PESI-MSを用いた酵母培地成分の高速分析法の構築, 第19回メタボロームシンポジウム(2025/10/15-16 ) ※優秀若手発表賞を受賞
来年度、本発表内容をMetabolomics 2026@Buenos Airesで発表予定