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感謝のメッセージ - express gratitude

ゆめ基金事業「自主研究奨励事業」2024年度活動報告

2025.7.4

大阪大学では学部学生の独創的かつ意欲的な自主研究を奨励しています。10年目である2024年度は53組、97人の学生たちが様々な研究活動を行いました。

「女の子向けの児童書」に見る性役割と少女文化

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碓井 結子 文学部4年

 この度、未来基金よりご支援を頂きまして、自主研究奨励事業に参加させて頂きました文学部4年の碓井結子と申します。共同研究者として、尾島雛々さん、神田七海さんにも協力を頂きました。

 
 私たちは、「女の子向けの児童書における性役割と少女文化」と題し、現代の少女たちに求められる規範とその変遷を明らかにすることを試みました。現代においても、女性がいわゆる「女性らしさ」を幼少期から求められている現状への問題意識を、成果発表会などでも共有させて頂きました。

 
 ご支援いただいた資金は、一次資料としての書籍の収集および参考図書の購入に当てさせていただきました。特に一次資料は、個人研究では叶わない網羅的な購入を可能にしていただき、奨励費無しにはこの研究は不可能であったと思います。

 
 このような大変貴重な機会をいただき、誠にありがとうございました。今後もこの経験を活かしまして、研究活動に精力的に取り組んでいきたいと考えております。


4重極リニアトラップにおけるトラップ領域の3次元拡張と微粒子のシャトリング制御の実現

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仮山​​ 史織 基礎工学部4年

 

 基礎工学部電子物理科学科4年の仮山史織です。この度は多大なるご支援を賜り、心より御礼申し上げます。

 

 私は量子コンピューターへの興味から、量子技術の一つであるイオントラップに着目し、「四重極リニアトラップにおけるトラップ領域の3次元拡張とシャトリング制御の実現」というテーマで研究活動を行いました。これはイオントラップの集積化に向けた新しい構造の提案と検証を行った研究です。研究期間中は、シミュレーションから装置設計、そして実験までを一貫して実施し、微粒子の短時間トラップの観測に成功しました。一方で目標達成にはまだ多くの課題が残されており、今回得た知見をもとに研究を継続していきたいと考えております。

 

 本研究で得た学びを活かし、今後の大学生活において新規性とインパクトのある研究成果を生み出せるよう、日々精進していく所存です。


AIを用いた胸部X線画像の適応画像処理法の開発

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橋本 芽依​​​​​ 医学部保健学科3年

 

 大阪大学医学部保健学科3回生の橋本芽依と申します。

 

 このたびは未来基金を通じた温かいご支援を賜り、誠にありがとうございました。

 

 私は医療分野での応用が期待される「AIを用いた胸部X線画像の適応画像処理法の開発」に関する自主研究に取り組みました。

 

 ご支援金は、研究データの保存と処理に必要な SSD購入、および学会への参加費に活用させていただきました。学会では、現在行われている研究動向について学び、今後の研究方針を見直す大きな学びを得ることができました。

 

 今後はさらに精度を高め、臨床に繋がる研究を目指してまいります。本当にありがとうございました。


海面上昇に伴う国際法上の諸課題の検討-沿岸国の海域における法的地位の変動と「気候変動難民」への対応-

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高橋​​​​ 隆之介 法学部4年

 

 法学部4年の高橋隆之介と申します。この度は大阪大学未来基金からご支援を賜り、誠にありがとうございました。また、ご指導いただきました二杉健斗先生にも心より感謝申し上げます。

 
 本研究では、海面上昇に伴う国際法上の問題を扱いました。海洋法に関する問題として、各国の領海などを測る基準となる基線は、海岸の低潮線とされており(国連海洋法条約5条)、海面上昇によりこれが後退することで、各国の領海や排他的経済水域が縮減することが懸念されています。そこで、島嶼国などを中心に基線を固定する動きがあり、これが国際法に合致するのかについて研究しました。この問題は世界有数の規模を誇るJessup国際法模擬裁判大会の論点の1つにもなっており、書面作成や弁論大会への出場を通じて多角的な検討を行いました。

 
 学部生にとって金銭的な支援と先生のご指導をいただきながら研究するというのは非常に貴重な機会であり、このような場を設けてくださった皆様に改めてお礼申し上げます。


徳島市津田新浜地区における防災学習・防災活動の歩みとこれからの事前復興を考える

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戎井​​​​ 光来 人間科学部2年

 

 人間科学部の戎井光来と申します。この度は、未来基金のご支援をいただきましたこと、厚く御礼申し上げます。私は、徳島市津田中学校で防災学習・防災活動に取り組み、高校進学後には地域の自主防災会に青少年部を立ち上げ、部長として地域防災・防災教育などに取り組んできました。大阪大学にも防災に関する研究を行いたいという志のもと進学しました。その折、本事業にご採択いただき、半年にわたり充実した研究活動が行えましたこと、非常にありがたく存じます。

 

 本研究では、中高生や地域の方と共に地域の一軒一軒を巡って防災意識等に関する調査を実施し、これまで活動に関わられてきた方々にインタビューを行うなどしました。そこで、地域防災における課題や、津田新浜地区の防災活動の特色を明らかにし、継続の手法について研究しました。

 

 本研究の終了後も、地域の自主防災会として活動を継続しているほか、今年度の事業にも申請し、活動・研究の輪を広げながら地域防災・防災教育を実践していく所存です。改めまして、ご支援をいただきました皆様に厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。

 


育児放棄モデルマウスの病態分子機序の解明

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上原​​​​ 由華 歯学部5年

 

 学部学生による自主研究奨励事業においてご支援いただきました、歯学部5回生の上原由華と申します。

 

 私は育児放棄モデルマウスの病態分子機序の解明について取り組みました。生後2週齢で離乳した育児放棄モデルマウスを使い、実験した結果、多動や社会性の向上、衝動性といった情動行動異常とPACAPの遺伝子発現量の有意な増加が認められました。

 

 今後も研究を続け、自身が興味を持っている周産期および発達期の環境がもたらす情動変化に取り組んでいきたいと考えています。

 

 この度はご支援いただき、誠にありがとうございました。

 


脱顆粒抑制効果を示すフィトケミカルの作用機序の解明及び抗アレルギー効果の評価

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木俵​​​​ 爽太 薬学部4年

 

 この度は大阪大学未来基金を通じて、自主研究奨励事業に温かいご支援を賜り、心より御礼申し上げます。

 

 私たちは1年次より、延命草由来化合物Oridoninのアレルギー抑制作用に関する研究に取り組み、その作用機序を細胞および動物モデルを用いて明らかにしてまいりました。研究成果をまとめた論文は、Biological and Pharmaceutical Bulletin誌に掲載され、日本薬学会第144回年会では注目演題として年会ハイライトに選出されるなど、高い評価を頂きました。

 

 皆様のご支援により、テーマ決定から論文掲載に至るまで、他では得難い貴重な経験を積むことができました。

 

 今後は本研究で得た知見と経験を糧に、創薬や疾患治療に貢献できる薬剤師・研究者を目指して一層精進してまいります。

 


ゆめ基金事業「自主研究奨励事業」とは

学部学生のうちから、自ら課題を見つけ研究する学生を支援することを目的に、1研究に対して1名の教員がアドバイザー教員となり、学生の研究活動の指導、及び1研究当たり上限40万円程度の研究費を助成しています。2023年度は54組、101人の学部学生に対して、支援を行いました。

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