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感謝のメッセージ - express gratitude

ゆめ基金事業「自主研究奨励事業」2022年度活動報告(2)

2023.5.19

大阪大学では学部学生の独創的かつ意欲的な自主研究を奨励しています。8年目である2022年度は39組、90人の学生たちが様々な研究活動を行いました。

HtrA1 → Aβ経路をターゲットとした加齢黄斑変性症の病態解明

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園田 彩斗 医学部保健学科4年
 

 この度は、研究事業に対する支援として大阪大学未来基金にご寄付頂きました方々に厚く御礼申し上げます。

 

 私は、アルツハイマー病の原因物質としてよく知られるAβと呼ばれる物質と難治性の眼科疾患である加齢黄斑変性症の関連性について、2年連続で研究を行わせて頂きました。 その成果として、ターゲットであるAβは網膜において加齢による沈着量増加を確認したにも関わらず、この元となる物質はむしろ加齢によりその発現量が減少しているという予想外の結果を得ることが出来ました。

 

 本研究を通して、研究者として必要な多角的な視野と考察力を養うことができたことに加えて、恩師と呼べる先生に出会うこともできた、加えて普通に大学生活を送っていれば経験することのできなかった特別な発表会などにも参加することができ非常に有意義な2年間となりました。 今後も本研究を継続し未来の医学に少しでも貢献して参りたいと考えています。

 

 最後になりましたが、改めてこの度はご寄付いただき誠にありがとうございました。


ナミハンミョウの特異な構造色の発色原理解明

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伊藤 和真​​​​​​ 工学部応用自然科学科4年

 

 工学部応用自然科学科4年生の伊藤和真です。

この度は、未来基金様のご支援により、自主研究を遂行できたことを感謝申し上げます。

 

 私は「ナミハンミョウの特異な構造色の発色原理解明」というテーマで約半年間研究をさせて頂きました。光学顕微鏡や分光器の他、走査型・透過型電子顕微鏡、さらに光学シミュレーションまで、学部3年生であった当時ではなかなかできない体験をさせていただきました。

 

 その際、普段は論文を読んでいてもあまり意識しないような試料作製手順なども実際に行ってみると想像以上に骨の折れる作業だと分かり、研究の大変さが身にしみました。

 

 本研究によって、ナミハンミョウ前翅の多色性起源については赤、緑が多層膜干渉によるもの、紺と白は色素に関連するものだと分かりました。さらに、前翅と腹側の光沢感の違いが表面の凹み構造の有無によるものと分かりました。今後は構造色等の生物の構造や機能を新しい技術やものづくりに活かすような研究をしていきたいと考えています。


コロナ禍が大学生に与えた影響-日本とインドネシアを比較して-

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北 英明 外国語学部外国語学科4年


 外国語学部インドネシア語専攻の北英明です。

この度は大阪大学未来基金に寄付してくださった皆様に心より感謝を申し上げます。

 

 ご支援による活動内容といたしまして、コロナ禍が大学生に与えた影響を日本とインドネシアを比較してどのような違いがあったのかを明らかにするために、2022年9月にインドネシアのジョグジャカルタにあるガジャマダ大学に足を運び、コロナ禍における諸政策についてどのように感じていたのかをインタビューとディスカッション形式で聞き、違いを明らかにしていきました。

 

 活動を通して、コロナに対する捉え方の違いを知ることができただけでなく、インドネシアの歴史や文化などに触れることができ、非常に有意義な活動となりました。

 

 この活動を通して言語の壁を越えて人と繋がることの楽しさと、様々な考えや価値観、そして文化圏に触れることの面白さを再認識することができ、今後の学生生活だけでなく、社会人になってもこの経験を生かして努力していく所存です。重ねてになりますがこの度はご支援賜り誠にありがとうございました。


公共交通機関の公共性とは何か ~日英欧の交通アクセシビリティから考える~

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上野 一志 文学部人文学科3年


 2年連続で自主研究奨励事業に申請させていただきました文学部人文学科3年の上野一志と申します。

 この度は大阪大学未来基金にご寄付を賜りまして本当にありがとうございました。

 

 今年度はバリアフリーと公共交通政策について研究をさせていただきました。

 自分の視覚障がいの方のボランティア活動の経験で感じた問題点を、イギリスのバリアフリー政策から解決案を提案するというものです。ご寄付いただいた寄付金でイギリスの鉄道行政や日本におけるバリアフリー政策について研究する書籍を購入させていただきました。

 その書籍調査を受けて自費ではありますが欧州旅行において有意義な実地調査ができました。


 今回の研究はこのイギリスではこうだからというのではなく、それを日本で導入するにはどのような障壁があるかというものになっており、国交省の方や所属している兵庫盲導犬協会のみなさまに様々なご協力を頂きました。

 5月1日の全学選抜自主研究成果発表会には盲導犬協会のみなさま、そして視覚障がい支援の会の協会長の中川様に来ていただきました。中川様には「自分が五年前に国土交通省の会合で問題提起させてもらったことと全く同じで、このような問題意識を持っていただけてとても嬉しい」とお褒めの言葉を頂きました。
 またその研究を聞きに来て下さった盲導犬協会様と同日に開催された学祭では、視覚障がいと盲導犬を体験するブースを出展させていただきました。このような貴重な視覚障がいに触れ合う機会を設けられたのもこの研究のおかげです。

 

 この自主研究奨励事業を通して、文学部西洋史に入らなかったならばこの研究をしてみたかったというテーマで研究ができました。この事業というのは自分の好奇心をみたしてくれる素晴らしい事業だと思います。

 最近自分自身、学部の枠にとらわれているような研究をしていてはいけないと強く感じております。今回の自分の研究は歴史的な観点からイギリスの鉄道にアプローチし、公共政策的な観点、技術的な観点から解決案を提案しました。そのような学際的な研究ができなければならない時代になり、それがアカデミックな世界に求められているのだと思います。

 そのような意味ではこのような追加枠というどの学部にとらわれない制度があるのは大阪大学の、そしてこの事業の強みであると思います。


ゆめ基金事業「自主研究奨励事業」とは

学部学生のうちから、自ら課題を見つけ研究する学生を支援することを目的に、1研究に対して1名の教員がアドバイザー教員となり、学生の研究活動の指導、及び1研究当たり上限40万円程度の研究費を助成しています。2022年度は39組、90人の学部学生に対して、支援を行いました。

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