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感謝のメッセージ - express gratitude

ゆめ基金事業「自主研究奨励事業」2020年度活動報告

2021.8.31

大阪大学では学部学生の独創的かつ意欲的な自主研究を奨励しています。6年目である2020年度は34組の学生たちが様々な研究活動を行いました。

ギリシャ劇における女性蔑視表現と現代上演におけるその解決
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製作した映像作品のフライヤーを手に文学研究科芸術研究等前にて撮影

安川 奈那 文学部3年

 この度は、大阪大学未来基金に寄付してくださり、また学生の研究活動をご支援いただき、本当にありがとうござました。私は令和二年度の自主研究奨励事業において、「ギリシャ劇における女性蔑視表現と現代上演におけるその解決」という研究を行いました。研究費を用いて、文献調査やインタビュー調査、作品制作を行い、古代ギリシャ劇をジェンダーの観点から見た際の問題が、現代でどのように描かれるべきかということを考えました。特に、作品制作では、大学内の様々な演劇・映画サークルや友人に協力してもらい、古代ギリシャ劇を翻案した(https://www.youtube.com/watch?v=6xtgQx_l0aU)を製作し、上演の際の難点や問題点を実際に検証しました。
 この研究を通じて、基本的な研究能力はもちろん、熱意を持って興味や関心を追及していけば、インタビューや作品制作等、様々な人と関わることで、更に研究の可能性が広がっていくということを学びました。様々な人との協働とそこで得られた経験・学びは、今後の研究のみならず、将来のほとんどの場面で役に立つと思っています。

中等教育課程における震災を題材とした探究学習教材の開発
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中学生向けに講義を行う様子

見城 佑衣 文学部3年

 私は文学部所属ですが、震災学習について以前から関心がありました。自分の専門ではない教育分野に関する研究を、今回の自主研究奨励事業の支援を受けて実施することができました。大阪大学未来基金による支援を活用し、自費ではなかなか満足に行うことが難しい東北地方での実地調査を1週間にわたって行いました。その後、実地調査に基づいて中学生向けの探究学習プログラムを開発し、自らが講師として実際に中学校で実践しました。それらの実践結果の評価・分析は、アドバイザー教員を努めていただいた全学教育推進機構の大山助教との共同研究として取り組み、日本教育工学会の論文誌に掲載される予定です。
 実地調査・教材実践・学術論文執筆という、学部学生ではなかなか体験できないようなことに取り組むことができたのも、ひとえに今回のご支援があったからこそだと思っております。この場を借りて心より御礼申し上げます。

ぬいぐるみのソーシャルネットワーク可視化 による情緒的価値の発現と変容
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ぬいぐるみを模したアバターのバーチャル空間

橋川 莉乃 基礎工学部3年

 この度は「学部学生による自主研究奨励事業」におきまして、研究費のご支援をいただき、ありがとうございました。本研究では、「ぬいぐるみのソーシャルネットワーク可視化による情緒的価値の発現と変容」というテーマのもとで、実在するぬいぐるみを模したアバターのバーチャル空間上での交流のようすを自動生成するツールを開発し、それらがもたらすぬいぐるみへの印象の変化を探りました。その結果、そのようなアバター同士の交流を認知すること自体が、ぬいぐるみに対して感じる生き物らしさの増加や、愛着の発現に貢献する可能性がある、という知見が得られました。この知見は今後ぬいぐるみだけでなく、コミュニケーションロボットと人間との長期的な関係性づくりにも役立てられると考えております。また、本研究を通じて、学部学生でありながら企業の方にお話を伺う機会や学会発表で議論を交わす経験を得ました。
 まだまだ未熟ではありますが、この経験を活かして、今後の研究活動を有意義に進められるよう精進して参ります。改めまして、自主研究の機会を与えていただきましたことを、心より御礼申し上げます。

「キャンパスライフレス」が新入生に与える心理的影響
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2021年4月30日の成果発表会の登壇後 アドバイザー教員の村上先生(左)、浦田先生(右)と撮影

戴 宇熙 人間科学部2年

 この度は大阪大学未来基金に寄付いただき、また自主研究事業を支えていただきありがとうございました。皆様のおかげで、学部1年生という非常に早い段階で「研究」という貴重な経験をすることができました。
 私は高校時代から探究活動に触れる機会があり、大学受験時にはその探究活動をさらに深めたいと思い、AO入試を通じて大阪大学に入学いたしました。その中で新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、思い描いていたものとは異なるキャンパスライフがスタートしたことで、新たな友達を作るチャンスすら与えられなかった1年生も多くいたと思います。しかし、その状況をマイナスとして終わらせるのではなく、今後に生かせることはないかと思い、「キャンパスライフレスが新入生に与える心理的影響」というテーマで研究したいと考えるようになりました。
 約1年の研究を通して、対面で得られることが多いという結論に至りましたが、オンラインを通じて様々な選択肢が広がったのも事実です。ワクチンの普及や特効薬の開発により日常に戻る日は遠くない未来かもしれませんが、コロナの期間で経験したことを無駄にしない研究を今後も行ってまいりたいと思います。

ゆめ基金事業「自主研究奨励事業」とは

学部学生のうちから、自ら課題を見つけ研究する学生を支援することを目的に、1研究に対して1名の教員がアドバイザー教員となり、学生の研究活動の指導、及び1研究当たり約4万円~約40万円の研究費を助成しています。2020年度は34組、82人の学部学生に対して、支援を行いました。

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